防災テントを探していると、
「避難所で使うなら防炎タイプを選んだ方がいい?」
「防炎と書いてあれば燃えないの?」
「防炎認定と難燃は何が違う?」
と気になっている方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、防災テントはず防炎タイプでなければならないわけではありませんが、安全面を考えるなら防炎性能も確認して選びたいポイントの一つです。
特に避難所など多くの人が過ごす場所で使うことを想定する場合は、商品ページに「防炎」と書かれているかだけでなく、防炎製品として認定されているか、どの部分が防炎なのかまで確認しておくと選びやすくなります。
ただし、防炎は「絶対に燃えない」という意味ではありません。
そのため、防炎仕様の防災テントでも火気や高温になる器具を近づけず、安全に配慮して使用することが大切です。
また、防災テントは防炎性能だけで決めるのではなく、
- 防炎製品認定の有無
- 防炎になっている部分
- 屋内用・屋外用
- 家族で使えるサイズ
- 重量や収納サイズ
- 換気・設営・収納のしやすさ
まで確認しましょう。
この記事では、防災テントに防炎性能が必要なのかをはじめ、防炎認定の確認方法や難燃との違い、防炎仕様の避難所用テントを選ぶポイントを解説します。
この記事でわかること
- 防災テントに防炎は必要なのか
- 防炎でも燃えないわけではない理由
- 防炎と難燃・防水の違い
- 防炎製品認定番号やラベルの確認方法
- 防炎仕様の避難所用テントの選び方
- RS-18とDX-Sの違い
- 防炎テントを使用するときの注意点
防災テントは防炎タイプが必要?
防災テントを購入するときは、サイズや設営方法だけでなく、防炎性能も確認しておきたいポイントです。
ただし、
避難所用テントなら、必ず防炎製品を購入しなければならない
というわけではありません。
消防法では、一定の施設で使うカーテンやじゅうたんなどについて、防炎性能を持つ「防炎物品」の使用が義務付けられています。一方で、テント類はその防炎対象物品には含まれず、防炎性能を持つものは「防炎製品」として位置付けられています。消防庁は、防炎製品について使用義務はないものの、火災被害を軽減する観点から使用を推奨しています。
防炎性能も確認しておきたい理由
体育館などの避難所では、多くの人が同じ空間で生活することがあります。
そのため、防災テントを比較するときは、
- プライバシー
- 広さ
- 重量
- 換気
- 設営・収納方法
だけでなく、幕体の防炎性能も確認しておくと選択材料になります。
日本防炎協会では、テント類・シート類・幕類を「防炎製品」の対象としており、避難所などで使用する災害用間仕切りも対象に含めています。
ただし、個人で用意した防災テントを避難所へ持ち込めるか、自由に設置できるかは別の問題です。
防炎とは?防災テントは燃えないわけではない
「防炎」と書かれていると、
火がつかない
燃えない
という印象を持つかもしれません。
しかし、防炎と不燃は同じ意味ではありません。
消防庁では、防炎性能について、小さな火源の炎が接しても容易に着火せず、着火しても自己消火性によって燃え広がりにくい性能と説明しています。
そのため、防炎仕様の防災テントでも、
- 火を直接当てる
- ストーブなどの高温になる器具を近づける
- テント内で火気を使用する
といった使い方をしてよいわけではありません。
防炎テントでも火気から離して使う
防炎は、火の近くで自由に使えることを保証する性能ではありません。
避難所だけでなく、在宅避難や屋外で使用する場合も、
- ストーブ
- カセットコンロ
- ガスコンロ
- 焚き火
- 炎を使うランタン
などをテントの幕体へ近づけないようにしましょう。
特に子どもと使用するときは、「防炎だから大丈夫」と考えず、火気や高温になる器具を近づけないことが基本です。
防炎と難燃・防水の違い
防災テントを探していると、
- 防炎
- 難燃
- 防水
という言葉が出てきます。
似て見えますが、商品選びでは分けて考えましょう。
| 表示 | 商品選びで確認したいこと |
|---|---|
| 防炎 | 防炎性能や防炎製品認定の有無 |
| 難燃 | どの素材・試験・基準について燃えにくいとしているか |
| 防水 | 雨や水の侵入に対する性能 |
「難燃」と書かれていれば防炎認定品とは限らない
商品ページに「難燃素材」「難燃性」と書かれていても、それだけで日本防炎協会の防炎製品として認定されているとは判断できません。
日本防炎協会では、防炎製品について性能試験や認定を行い、認定された製品には製品番号を付与する仕組みを設けています。
日本防炎協会の認定品を選びたい場合は、「難燃」という表現だけでなく、防炎製品認定番号や防炎製品ラベルまで確認しましょう。
防炎と防水も別に確認する
防炎性能があっても、屋外で雨に当てて使用できるとは限りません。
例えば、後ほど紹介するRS-18は防炎認定品ですが、販売ページでは屋内でのみ使用する商品として案内されています。一方、DX-Sは防炎生地に加えて耐水圧2000mmの防水生地を使用し、屋内・屋外兼用として案内されています。
屋外でも使いたい場合は、防炎性能とは別に、防水性能や使用条件を確認してください。
防災テントの防炎認定を確認する方法
防炎性能を重視する場合は、商品ページに「防炎」と書かれているかだけでなく、何を根拠に防炎と表示しているのかも確認しましょう。
防炎製品認定番号を確認する
日本防炎協会では、基準へ適合すると認定された防炎製品について、製品番号を付与する仕組みがあります。
商品ページに、
- 日本防炎協会
- 防炎製品
- 防炎認定製品番号
などの記載があるか確認しましょう。
今回比較する「らくらくシェルターテント」では、
- RSシリーズ:FR-02344
- DXシリーズ:FR-05004
という防炎認定製品番号がメーカーから案内されています。
防炎製品ラベルを確認する
日本防炎協会では、認定された防炎製品に「防炎製品ラベル」を付ける仕組みも設けています。ラベルには責任の所在を明確にするため、事業所番号などが記載されます。
購入前の商品ページだけで判断できない場合は、
- 防炎製品認定番号
- 防炎製品ラベルの有無
- どの部分が防炎なのか
を販売元へ確認すると安心です。
テント全体が同じ防炎仕様とは限らない
ここは特に確認しておきたいポイントです。
RS-18は、本体のポリエステル生地に防炎認定品を使用していますが、メッシュ生地は非防炎と案内されています。
DX-Sも、本体膜材には日本防炎協会認定の防炎生地を使用していますが、入口にはメッシュ部分もあります。販売ページでは、メッシュ生地は非防炎と案内されています。
そのため、
「防炎テント」=すべての部品が同じ防炎性能
とは考えず、商品ごとの仕様を確認しましょう。
防炎仕様の防災テント2商品を比較
今回は、防炎認定を確認でき、使用場所にも違いがある、
- らくらくシェルターテント RS-18
- らくらくシェルターテントDX DX-S
の2商品を比較します。
今回紹介する商品の選定基準
今回は、次の内容を確認できる商品を選びました。
- 防炎製品認定番号を確認できる
- 使用時サイズを確認できる
- 屋内・屋外の使用条件を確認できる
- 収納サイズや重量を確認できる
- 換気や出入口の構造を確認できる
- 家庭で備える場合の違いを比較できる
単純な売上順位ではなく、防炎性能と使用場所の違いを比較しやすい2商品を紹介します。
| 比較項目 | RS-18 | DX-S |
|---|---|---|
| 商品名 | らくらくシェルターテント | らくらくシェルターテントDX |
| 使用時サイズ | 約210×210×高さ180cm | 約220×205×高さ210cm |
| 防炎認定製品番号 | FR-02344 | FR-05004 |
| 重量 | 約5kg | 約13kg |
| 使用場所 | 屋内 | 屋内・屋外兼用 |
| 収納サイズ | 約直径80×厚み7cm | 約135×20×20cm |
| 防水性能 | 屋外使用不可 | 耐水圧2000mm |
| 主な選び分け | 屋内避難所中心 | 屋外使用も想定 |
RS-18のサイズ・重量・収納サイズ・防炎番号・屋内使用条件、DX-Sのサイズ・重量・収納サイズ・防炎番号・耐水圧などは、メーカーおよび販売ページで確認できます。
らくらくシェルターテント RS-18
RS-18は、約210×210×高さ180cmの避難所用テントです。
本体のポリエステル生地には防炎認定品が使用され、防炎認定製品番号はFR-02344です。収納時は約直径80cm・厚み約7cm、重量は約5kgと案内されています。
屋根と入口にはポリエステル生地とメッシュ生地があり、視線を遮りたいときと、換気や採光を確保したいときで使い分けられます。
RS-18が向いている人
- 体育館など屋内避難所での使用を考えている
- 防炎認定を確認できる商品を選びたい
- 約210cm四方の空間がほしい
- 換気と目隠しを使い分けたい
- 収納時の厚みを抑えたい
- DX-Sより軽いタイプを選びたい
確認しておきたい点
RS-18は、販売ページで屋内でのみ使用する商品と案内されています。また、本体生地は防炎認定品ですが、メッシュ生地は非防炎です。
RS-18が向かないケース
屋外での使用を前提としている方には向きません。
雨天時や屋外避難まで想定して購入する場合は、屋内・屋外兼用として案内されているDX-Sなどと比較しましょう。
らくらくシェルターテントDX DX-S
DX-Sは、約220×205×高さ210cmのシングルタイプです。
本体膜材には日本防炎協会認定の防炎生地「オックスフォード600D」が使用され、防炎認定製品番号はFR-05004です。メーカーでは、防水生地・耐水圧2000mmで、屋内・屋外のどちらでも使用できると案内しています。
入口は全開・メッシュ・全閉の3パターンに調整でき、ワイドなフルオープン形式で、車いすでの出入りにも配慮されています。
DX-Sが向いている人
- 屋内だけでなく屋外でも使用したい
- 防炎と防水の両方を確認したい
- 高さのあるテントを選びたい
- 車いすで出入りしやすい入口を重視したい
- 傘のように開閉するタイプがよい
確認しておきたい点
DX-Sは、収納時約135×20×20cm、重量約13kgです。RS-18とは収納形状や重量が大きく異なります。
DX-Sが向かないケース
徒歩避難で、できるだけ持ち出す荷物を軽くしたい方は注意が必要です。
約13kgあるため、防災リュックや飲料水などと一緒に持ち運ぶことを考えると、負担になる可能性があります。
購入前に、
- 誰が運ぶのか
- 車で持ち出せるのか
- 自宅から避難所までの距離
- 保管場所
まで考えておきましょう。
※避難所で使用できるとは限りません。自治体・施設のルールをご確認ください。
※仕様・価格・在庫・ポイント・配送条件は購入時点でご確認ください。
防炎テントを選ぶときの5つのチェックポイント
防炎認定があるかだけで防災テントを決めるのではなく、実際の避難方法まで考えて比較しましょう。
1.防炎製品認定番号やラベル
まず確認したいのが、防炎性能の根拠です。
日本防炎協会の認定品では、防炎製品認定番号や防炎製品ラベルを確認できます。
商品ページに「防炎」とだけ書かれている場合は、
- 認定品なのか
- 生地だけが防炎なのか
- どこまでが防炎対象なのか
まで確認しましょう。
2.防炎になっている部分
テント本体が防炎でも、
- メッシュ
- 窓
- フロアシート
- 付属品
まで同じ防炎仕様とは限りません。
実際、RS-18とDX-Sではメッシュ生地が非防炎と案内されています。
「防炎」という一言だけではなく、対象範囲まで確認しましょう。
3.屋内用・屋外用
防炎認定品でも、屋外で使用できるとは限りません。
今回比較したRS-18は屋内用、DX-Sは耐水圧2000mmの防水生地を使用した屋内・屋外兼用です。
屋外使用も考えている場合は、
- 屋外使用の可否
- 防水性能
- 耐水圧
- ペグなどの付属品
- 風雨への注意事項
を確認してください。
4.家族で使える広さ
防炎性能を確認できても、家族全員が過ごせる広さがなければ用途に合いません。
「○人用」という表記だけでなく、
- 幅
- 奥行き
- 高さ
- 寝具を置いたときのスペース
- 防災リュックを置く場所
まで考えて選びましょう。
5.収納サイズと持ち運び
災害時には、防災テント以外にも、
- 防災リュック
- 飲料水
- 食料
- 衣類
- 子どもの用品
などを持ち出す可能性があります。
RS-18は約直径80cmの円盤状、DX-Sは約135cmの細長い収納形状で、重量も約5kgと約13kgで異なります。
自宅で保管できるかだけでなく、災害時に誰が持ち運ぶのかまで考えておきましょう。
子どもと防炎テントを使う場合に確認したいこと
子どもと一緒に防災テントを使用する場合も、防炎性能だけで安全を判断しないことが大切です。
火気や高温になる器具を近づけない
防炎は燃えないという意味ではありません。
テントの中やすぐ近くでは、
- カセットコンロ
- ストーブ
- ガス器具
- 炎を使うランタン
などを使用しないようにしましょう。
出入口を家族で確認しておく
購入後は子どもと一緒に、
- 入口を開ける
- 入口を閉じる
- メッシュへ切り替える
- 暗い状態で外へ出る
といった動きを一度試しておくと安心です。
RS-18は両側から開閉できるファスナー、DX-Sは全開・メッシュ・全閉に切り替えられる入口を備えています。
換気方法も確認する
防炎性能があっても、閉め切った空間で快適に過ごせるとは限りません。
メッシュ部分や通気口の場所を確認し、プライバシーを守りながら換気できるかもチェックしましょう。
防災テントの防炎に関するよくある質問
防炎テントは燃えませんか?
燃えないという意味ではありません。
防炎は、小さな火源に対して着火しにくく、着火しても燃え広がりにくくする性能です。
防炎製品でも、火気や高温になる器具から離して使用しましょう。
避難所用テントは防炎でなければいけませんか?
テント類について、防炎製品を使用する義務があるわけではありません。
消防庁では、テント類を防炎製品の対象としており、一定の防炎性能を持つ製品の使用を推奨しています。
また、避難所ごとに持ち込みや使用ルールが異なる可能性があるため、設置前に運営者へ確認してください。
防炎と難燃は同じですか?
商品選びでは、同じものとして判断しない方がよいでしょう。
特に日本防炎協会の認定品を探している場合は、「難燃」という商品説明だけで判断せず、防炎製品認定番号やラベルを確認してください。日本防炎協会では、性能試験・認定を経て製品番号を付与する仕組みがあります。
防炎認定はどこを見れば分かりますか?
商品ページの防炎製品認定番号や、製品に付けられた防炎製品ラベルを確認します。
確認できない場合は、メーカーや販売元へ問い合わせましょう。
防炎テントなら屋外でも使えますか?
防炎性能と屋外対応は別です。
RS-18は防炎認定品ですが屋内用、DX-Sは防炎生地と防水性能を備えた屋内・屋外兼用商品です。
屋外で使用する場合は、防炎だけでなく防水性能や使用条件も確認してください。
防炎テントの中でカセットコンロを使えますか?
防炎製品でも、テント内で火気を使用することは避けましょう。
防炎は「燃えない」ことを意味しません。調理や暖房で火気を使用する場合は、避難所の指定場所など、安全を確保できる場所で行うことが大切です。
防災テントの防炎性能と選び方まとめ
防災テントは、必ず防炎タイプでなければならないわけではありません。
ただし、避難所など多くの人が過ごす場所での使用を考えるなら、安全面を比較するポイントの一つとして防炎性能も確認しておきましょう。
また、防炎は「燃えない」という意味ではありません。
防炎仕様のテントでも火気や高温になる器具を近づけず、安全に配慮して使用することが大切です。
購入するときは、次の順番で確認すると選びやすくなります。
防炎製品認定番号やラベルを確認する
↓
どの部分が防炎なのか確認する
↓
屋内用・屋外用を確認する
↓
家族で使えるサイズを確認する
↓
収納サイズ・重量を確認する
↓
換気・設営・収納方法も確認する
今回紹介した2商品は、使用場所を基準に選び分けると分かりやすいです。
- 体育館など屋内避難所での使用を中心に考える方
らくらくシェルターテント RS-18 - 屋内だけでなく屋外での使用も想定したい方
らくらくシェルターテントDX DX-S
RS-18は屋内用で約5kg、DX-Sは屋内・屋外兼用で約13kgと、使用場所だけでなく重量や収納方法も異なります。
そのため、「防炎だから」という理由だけで決めず、防炎認定・使用場所・サイズ・重量・換気・持ち運びやすさまで含めて、家族の避難方法に合う防災テントを選びましょう。
※避難所で使用できるとは限りません。自治体・施設のルールをご確認ください。
※商品によってサイズ・重量・使用場所・付属品が異なります。
※仕様・価格・在庫・ポイント・配送条件は購入時点でご確認ください。
